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なげやり日記

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フランケンシュタイン

ず~と前にオフで書いていて、ブログに乗っけ忘れていた書評を発掘したので載せてみる。

さて、今回の書評は『フランケンシュタイン』。クラシックなホラーが今マイブームなんです。
しかし、あれですよ。知ってるけど原作読んだことない本ランキングを作ったら必ず上位に食い込むだろうこの本。かくいう私もこれが読むの初めてだったり。雑学好きなので「フランケンシュタインは人造人間を造った奴の名前で怪物は名無しなんだぜ!」てことと「作者若干18歳」ってことは無意味に知ってましたが、実際に読んでみると新たな発見がありました。

※有名すぎるため今回あらすじ省略

なんといいますか…… 結構文章の表現が古い(やたら一文が長かったり、もったいぶった表現だったり)から、携帯小説世代にはキツいかも知れないなあ。そういう世代こそ読んでほしい気はしますが。
描写は結構淡々とした感じ。怪物をつくるシーンでも『怪物に命を吹き込んだ』って感じであっさりと書かれていて、ちょっと意外でした。なんとなく「怪物に命吹き込むのに電力足らないで、困っていたところに雷落ちて電力補充」っていうシーンが頭の中にできていたんだけれど、実際読んでみるとそんなシーンないのね…… たぶんTV番組で引用されてた映画版のシーンを覚えてたんだと思われ。
巻末の解説によると、怪物は「制御できなくなった科学の怖さ」の象徴みたいに解釈されることが多いとか。ああ、そういえばどこかでそんなような文章を読んだことがあるなあ。
でも私は「こりゃホラーの名を借りた青春小説だ」と思ったよ。読む前は「18才で後世に残る小説書くなんてすごいな~」なんて思っていたけど、読んでみると「ああ、こりゃ18才だから書けたんだな」って感じ。(もちろん、当時の18才じゃ常識も文化も違うだろうから一概には言えないだろうけど)
あと、最近よくある「誰でも良かった」系の犯罪を思い出した。(もっとも、怪物がフランケンシュタイン含め人間を襲うのは無差別ってわけではないわけですが)
なんだろうな、自分の中に『完璧な自分』の理想像がまずあって、でもその理想像と現実の自分とはかけ離れているのを思い知った時に、「自分はもっといい奴なんだもん! 周りがそれを理解してくれないだけだもん!」だとか「自分がこんなに歪んじゃったのは周りのせいだもん!」と八つ当たりしている感じ?

それにしても、フランケンとドラキュラって、もとは同じ夜に大モトができたのか…… 絶対その日、ディオダディ荘には五人以外にもいたよね? コウモリの羽を持った奴が人知れず。

フランケンとドラキュラは読んだ。あとは狼男だ!


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