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日々あったことを徒然なるままに
 街と違い、おじいちゃんのおうちから見る夜空はお星様で一杯でした。
「わあ!」
思わず大きな声をあげたミサちゃんに、おじいちゃんは微笑みました。
「こんなに良く晴れたのなら、流れ星が見られるかもしれないな」
「流れ星?」
「お星様がな、こう、スッと空をすべりおりてくるんだよ。その間に願いごとを三回言えたら、神様がちゃんと聞いてくれるんだ」
「流れ星……」
ミサちゃんはその言葉を口の中で繰り返しました。
流れ星さんが、皆の願いを神様に届けてくれるのでしょうか? だとしたら大変な仕事に違いありません。それに、がんばっている流れ星さん自身のお願いは誰が叶えてくれるのでしょう? 
その時、ちょうど夜空を小さな光が横切りました。
「そうだ! 私の願いはこれにしよう! 流れ星さんのお願いが叶いますように!」

ほんの短い間の時間でも、願いを三回も唱えなければならなくても、たくさんの人間が一度に願えば、結構な数になります。神様は、次々と届けられるお願い事を大急ぎで天使と一緒に叶えていました。そんな中、ミサちゃんの願いを耳にしました。
「流れ星の願いを叶えてあげたいなんて、なんて優しい子だろう。あの子のお願いを優先してあげるように」
神様は、傍にいた天使に命じました。
「しかし、ろくに確認もせず……」
「いいからいいから」
そう言って、神様は新しい願いを叶えに行ってしまいました。

「三回、きちんと願いを言い終わったかい?」
「うん!」
ミサちゃんは笑顔でうなずきました。
「お、また流れ星…… うわ!」
おじいさんが驚いたのも無理はありません。砂粒のように輝く星が、一斉に流れ落ちてきたのですから!
「うわあ、きれい!」
きっと、流れ星さんは仕事を手伝ってくれるお友達が欲しかったのです。
ミサちゃんは、星空に手を伸ばしました。

ミサちゃんがお願い事をした時、流れ星は暗い宇宙を一人、落ちていました。野球選手になりたい、あの女の子と結婚したい、テストに合格したい。まるで耳もとで虫が飛んでいるように、地上から無数の願いが届きます。しかし、流れ星には耳を塞ぐこともできないのです。冬の木枯らしのように、高く低く、願いの渦はまとわりついてきます。
金持ちになりたい。もっと格好よくなりたい。
「ああ、うるさいうるさい! この世から、人間がいなくなりますように!」
その瞬間、流れ星はすぐ傍にある星が自分と同じように落ちていったのに気がつきました。その星だけではありません。周りの星も、月さえも、下にある地球に向かって……


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